スリランカへ。
MeLike取材には全く関係なく、“アーユルヴェーダをじっくり体験したい”という完全に自分の趣味目的。
インド発祥、5千年以上も歴史ある伝統医療として知られるアーユルヴェーダ。
デトックス&英気を養う効果絶大な世界で最も古い若返り療法と言われ、昨今、美容のためのトリートメントとしても注目されていますが…。
オーバー40のおっさんの私も、スリランカでアーユルヴェーダの施術を受けることがず~っと夢だったんですよね~(笑)。
しかし個人的な興味本位だけでなく、アーユルヴェーダを知ることはMeLike的な探求につながってくる!?
スリランカは、心地良い環境での滞在型アーユルベーダ施設が充実してて、それを目的にしたツーリストが世界中から数多くやってきています。
それは、教育研究機関や病院の設置、出版事業、薬草資源の保全・育成事業といった20世紀初頭から行われてきたスリランカの伝統医療保護が政策の大きな成果なわけです。いわゆる医療ツーリズムの成功例なわけです。
つまり、その土地に根ざした伝統的な文化が国の政策として保護され、単なる保護によって生きながらえる屍的な存在でなく、世界的に需要の高いサービスとして国の利益を生み出す一事業として成立している。
さらに言えば(ちょっと内容重複するかもですが…)、
グローバル経済の広がりによって、世界各地のローカル(特にアジアや中南米、アフリカなど)の伝統が失われつつある現代に、アジアの伝統的技術の英知の灯火を絶やすことなく繋ぎ、しかも世界中から賞賛され求められるものとして昇華させている。
素晴らしきスリランカ!
素晴らしきアーユルヴェーダ!
ということで今回その素晴らしいアーユルヴェーダ体験をレポートしたいと思います(笑)。
事前に、いろんな方にオススメの場所を教わったのですが、
今回、お世話になったのは、バーベリン・リーフ・アーユルヴェーダ・リゾート。 スリランカ初のアーユルヴェーダリゾートとして1982年にオープンした老舗で、首都コロンボから車で南へ1時間半ほど下ったローカルな雰囲気溢れるベールワラという海岸沿いにある心地良い場所にあります。
さらに南に下った場所にも同系列の施設バーベリン・ビーチ・アーユルヴェーダ・リゾートもあり、そちらはリーフよりもややラグジュアリーとの謳い文句がありますが、
私のような庶民にはリーフでも十分満足でございました。
ちなみに今回、皆様にオススメいただいた行きたかったけど行けなかった施設も紹介すると…
1.日本語が分かるスタッフが充実のアーユピヤサ。
2.カリスマ医師がいると噂のジェットウィング・アーユルヴェーダ・パビリオンズ。
3.南インドのケララですがSOMATHEERAM。
などなど。
(1は昔からお世話になっているベテランライターの山本有紀さん、2と3は以前、ブログにもご登場いただいたヨガインストラクターであり自然療法家でありオーガニック料理研究家の長元妙香さんに教えていただきました。)
さてさてトリートメントの流れを簡単に説明しますと…
まず初日、スリランカのコロンボ空港にお迎えが来てくれてそのまま施設へ。
着いたその晩から、アーユルベーダ食がスタート。
基本、部屋ではwifi電波は届かず、テレビなどもない。
デジタルデトックスにももってこいです。
翌日、担当医の診断があります。
右は日本語通訳の方。症状など細かく説明した方も安心です。
自分の体質が大まかにヴァータ、ピッタ、カファという3種類に分けられます。
それによって、トリートメントの内容や処方箋の内容、食事の内容が変ってきます。
なんて細やかな対応。
アーユルヴェーダっていうと、ビジュアル的にインパクト大な額にだらだら~とハーバルオイルをたらすシロダーラ(Shiro〔頭〕+Dhara〔垂らし続ける〕というサンスクリッド語らしい)的なトリートメントをまずイメージしがち。
日本みたいに時間がない中でのアーユルヴェーダを受けようとすると、まずいかにもなアレをやりたくなるのが人情というもの。(私も日本で初めてアーユルヴェーダを受けた時はシロダーラを懇願しましたw)
しかし、大切なのは、
体質に合わせてトリートメントすること、
トリートメント受ける状態に体を調整すること。
なのでその準備期間に少なくとも5日間から1週間必要なわけです。
そこから、各自の体調にあわせて、シロダーラなり、何なりの大物系(?)トリートメントを担当医の診断から判断してもらう。
一人一人によって、処方箋なりトリートメントの内容が変ってくるわけです。
おなかが痛ければすべて同じおなかの治療、おなかの薬という西洋の対処療法的な手法とは全く違うアプローチ。
とにかく、バーベリンの完全ベジ、グルテンフリーな優良食を毎日毎食食べるだけで十分健康になる気がします。バーベリンの名アーユルヴェーダレシピは書籍化されているほど。
それからシロダーラよりも何ダーラよりも何もしないでだ~らだら(笑)ってのが時間に追われる我々日本人には一番の薬かも(と言いつつ、ここのところ全く時間に追われていない長期休職中の編集ひとりなのですが…w)
そんな感じで、wifiもないスリランカの人里離れたビーチ沿いの施設に10日間ステイ。
何もしない所にそんな長期間、閉じこもりっきりって、一見、つらそうと思われるかもしれまんが、ところがどっこい!
一日のスケジュールをまとめてみると…、
朝、まず前述の美味しいビュッフェの朝食。超フレッシュな果物&野菜ジュース付き。
しかも食事の時間は常駐医が体調によって何を食べるべきかなど何でも相談にのってくれます。(しかも先生方、みんなおしゃれ!)
10時には、ジュースの時間。本日のオススメジュースがふるまわれます。
そこから施術。最初の数日はオイルマッサージ(マッサージは男性には男性の施術師が担当)、
同時にココナッツの香りが漂う熱した巾着みたいなハーバルボールで脚や背中をポンポンされます。
それからハーブ湿布(小鳥がさえずる心地良いガーデンのベッドに寝そべりながら )、
最後にハーバルバス入浴してさっぱり~という基本的なトリートメント。
ちなみに使われてる薬剤はすべて天然素材のナチュラルなもの。
施術の後は、ランチタイムのビュッフェ。
15時には、おやつ(もちろんグルテンフリー)&ティータイムがあって、
夕方、本日のお薬が処方された後、
夕ご飯は、朝昼に比べシンプルで量も控えめ(週二回だけビュッフェ)。
プールもあるし、
リゾート主催のツアー(地元の織物産業の現場見学や近所の地元マーケットへの買い物などに手配してくれたトゥクトゥクタクシーで出かけたり)や施設内での映画上映や伝統舞踊のパフォーマンス披露もあったり
何かしら毎日イベント三昧。
朝、昼、晩のヨガや気功のクラスもあるし、
アーユルヴェーダに関するドクターの講演会や
施設内に併設されている何百種類の薬草から薬を手作りしている製薬所の見学会、
お抱えシェフのベジレシピ講座などなどためになるレクチャーも開催され
かなり充実した毎日なのです。
そんな感じであっという間に5日間の基本のトリートメント期が終わると、いよいよ憧れのメイン(?)トリートメント!憧れのシロダーラを受ける日がついに!?
どんなトリートメントを受けるべきかは、再度、担当医とのカウンセリングを行います。
カウンセリング後、担当医から衝撃の言葉が…
“シロダーラは内面的な疲労を抱えた人のためのトリートメントだからあなたには必要ない”とのこと…。
!!!
しかし、本場スリランカに来て、シロダーラやらないで去るなんてできません!
ってことで先生に懇願し渋々承諾いただきシロダーラを受けることに(笑)。
そんなゆるさもよし(笑)! シロダーラ中は風にあたっちゃだめということで1日中頭にタオルをまきます。
激しい運動も、お風呂も、読書しすぎもNG。この日ばかりは本当に1日中部屋で静養。
全身にオイルをたらすトリートメント(名前聞き忘れちゃったのですが…)を1日と合わせて3日間。
本当に何~にもしないで、正にナチュラル瞑想状態。
最終日にも担当医とのカウンセリングがあり術後の変化などを聞かれます。
お持ち帰り用の処方箋もいただきました。
全てのトリートメントを終えて施設を後にする時には、気分は心底からの解脱感(笑)。
内面から無垢なエナジーが湧き上がってくる感じで正に生まれた変った気分です。
バーベリンはドイツ人をはじめヨーロッパ系の人たちに大人気で、何度も通っているという方も見受けました。
深刻な症状を真剣に治癒しに来る方から
リゾートステイを兼ねて来てる退職後のおじちゃん、おばあちゃん、グループで来ているリア充ギャル軍団(モデルさんみたいな綺麗な子もいました)まで、お客さんのバラエティの幅広し。
当たり前に長期間休みをとれる欧州の方々がうらやましい限りです。
特に体調が悪いわけではなく、アーユルヴェーダへの憧れから訪れた私でしたが、フィリピンやアフリカで壊しがちだったおなかの調子は良くなったし、オーストラリアでの欧米系の食事に疲れた内臓がすっきり整えられたみたいし、
身も心もすっかりデトックス&チューニングされたみたいです。
海好きの私にはビーチ沿いというのも最高でした。
スリランカのアーユルヴェーダリゾート施設滞在、心底パーフェクトなリフレッシュを求めている方に是非オススメです。
○MeLikeで取材させていただいた方々のインタビュー記事はコチラからご覧ください。→http://melike.info/
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オーバー40にして、自らのワクワクに導かれるまま、長年お世話になっている会社を休職。Webメディアを立ち上げ、これからの豊かな暮らしを探求するため世界中を巡る旅を慣行中。雑誌『BE-PAL』(小学館)のWeb版『BE-PAL.net』(http://www.bepal.net/)にて記事を不定期掲載中。
MeLikeの日本取材旅の最中に編集ひとりのリュックの中に紛れ込む。世界編からアシスタントとして大活躍する予定。一日の大半は寝ていて、鳥のささ身が大好物。