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Interview

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ジャー手作り味噌で
日本の伝統食の素晴らしさを
次世代へ

モデル、食養アドバイザー
諏訪 彩折さん

 最近、美容、ダイエットに良いと注目が集まる醗酵食品。“仕込み女子”“菌活”なるワードも出てくる時代、醗酵食品を自ら手作りする人たちも増えています。そんな中、手軽でおしゃれなジャーを使った味噌作りで話題を集めるモデル・食養アドバイザーの諏訪 彩折さん。
 2014年11月から講師を務める手作り味噌講座『都会でも出来る手造りお味噌入門』は、毎回満席で、既に150人以上もの受講者が参加(2015年8月現在)するほどの人気ぶり。そんな彼女に、今、女性たちが夢中になる味噌作りの魅力を聞いてみました。

 

美味しい!心地いい!が
結局、自分にもいい!

「手作りの味噌はとにかく美味しい!お味噌汁は、飲む点滴と言われていて、生体親和性にとても優れています。


スポーツドリンクもいいけれど、より体液に近いと言われてるのは、お味噌汁。塩分、ミネラルバランスも良いし、日本人と相性の良いタンパク質も含まれていて、麹菌もお腹にいい。


五臓六腑の「腑」はお腹の事。「腑に落ちる」「腹を据える」「腹を割って話す」など日常用語にある位、日本人は昔からお腹を大切にしている民族。


味噌は知れば知るほど体にいいことづくしなんですけど、何よりもまずシンプルに“美味しい!”ということを伝えたくて。


参加者の方も、“お味噌がどうやって出来るのか知りたかった”、“昔おばあちゃんが作っていたので、私も作りたかった”という味噌作りへの実直な関心が高い方が多くて。


生活の本質的なこと、食に対する純粋な意識の高まりを感じます。


手間をかけてでも美味しい物、体にいい物を食べたいという人が増えてきたんだと思います。」

↑親友のほしのあきさんや、モデルの先輩、加藤珠美さんにも講習をしている。

 そんな彩折さんも、モデル仕事を始め一人暮らしをしていた十代の頃は、何も考えずにコンビニ食や冷凍食品、サプリメントやダイエット食品に頼る事にも抵抗が無かったとか。




「食べることが大好きなのに、体重制限のため摂取カロリーを気にしなければならないモデルの仕事にストレスを感じて、21歳のときにイギリスのケンブリッジへ語学留学しました。


留学中、環境の変化から吹き出物がひどくなって、帰国直後は痛くて眠れないほどになっちゃって。


“りんごを食べなさい”という祖父の勧めで、食べる物に気をつけるようになって症状が改善されました。


それから薬に頼らなくても、食生活で健康になれることを実感しました。」




 摂る食材によって、体への影響がまったく違うということを身をもって知り、改めて食の大切さを感じるようになったそう。




「結局、自分が美味しい、心地良いと感じるものを選ぶことが体にいいんですよね。


例えば、今は意識的に食べるようになった自然農法の野菜とかも、初めて食べたときに「美味しい!」という感動があったから。


自然農法の野菜は、人間側の都合良さに合わせて無理に生産されてるものより、季節の野菜が自然のサイクルでじっくり実り、栄養状態はもちろん、野菜本来の味が詰まっていて本当に美味しい。


体に良いという知識は後から知りました。」


 

食へのこだわりから
つながっていく
素敵な出会い

 そんな食への意識が高まる中、お味噌を家庭で作り続けている人に出会う。




「ある温泉の露天風呂で出会った方が、昔から味噌を手作りしている話を聞き、“味噌って手作りできるんだ!”って驚いて。


味噌はお店で買うもので、まさか自分で作れるものとは思ってなかったので。


有機大豆、有機玄米麹、精製塩ではない自然のミネラルバランスが良い昔ながらの塩。


作る前に手を洗う際は無香料の石鹸、道具など洗う時に使う洗剤も無香料で環境にやさしいものを使ったのですが、生まれて初めて作ったお味噌の美味しさは衝撃でした!」




 それ以来、毎年欠かさずお味噌を手作りするようになったそうです。




「自分が作った味噌は、友達におすそわけしたくなる。友達のお宅にお邪魔する時、それこそ手前味噌をプレゼントしてたのですが、美味しいって言ってもらえて。


そのうち、私も作りたい、教えて欲しいって言われるようになって、興味のある知り合い向けに味噌つくり講座を始めたら、いつの間にか、知り合いづてでどんどん広がって。」




ママになり、働きたいママを支援する取り組みに熱心な友達の増山敬子さんからの後押しもあって、彼女が代表を務めるウラノスティアで教室を開いたりと、自然と活動の場が広がっていったそう。

好評を博す彼女の味噌作りの特徴のひとつが手軽なサイズのジャーを使うこと。




「一人暮らしの友達からの、大きなカメを使うお味噌作りだとハードルが高いという意見から、手軽なジャーを使うことを思いついて。まずは味噌作りの楽しさを知ってもらいたくて。


本来、醗酵環境の事を考えると、ガラス製のジャーは不向きなのですが、レッスン終了後は、自宅で蓋を少しゆるめて醗酵の際に出るガスが抜けるようにしてもらって、光を通さないように保冷バックや布、紙に包むなどして、涼しくて風通しの良い場所へ保管するように伝えてます。」




また材料も独自のものをセレクトするようになったとか。


 


「今の時代、ネットで自分好みの材料を手軽に購入出来るので助かります。講座で使っているのは、金沢大地さんという有機農家さんの大豆。


ネット検索でたどりついて、試しに買ってみて、食べたらすごく美味しくて。味噌作りキットも扱っていて、オーガニック米で昔ながらの製法で作られた麹の説明に、説得力と安心感があり使い始めました。

それと、いつも野菜を取り寄せている、広島の無農薬農家さん、ひなた農園さんの麹。


友達のおうちでいただいた食事がとても美味しくて、その時に紹介してもらえて野菜を取り寄せるようになったんですけど、年末に、麹を作るというお知らせをいただいて、買ってみたら、これもすごく美味しくて!小規模で取り組んでいる農家さんなので数に限りがあり、大切に使用させていただいてます。」


 


美味しい味噌作りの秘訣は、丹精こめて作られた原材料の食材にもあるようです。

↑神奈川県茅ヶ崎のカフェリーフで行われた『都会でも出来る手造りお味噌入門』の模様。

手作り味噌で知る
住まう所の大切さ

 「以前、私と同じように作っていた友達の味噌に見たこともないカビが生えて、嗅いだことがない強烈な匂いを発するようになっちゃったことがあって。


彼女の住んでいたマンションは、都会的で洗練されたマンションだったんですけど、大きな高速道路が目の前に見えるベランダにカメを置いてました。


彼女自身、そこに住んでいるとイライラしたり、落ち着かないと言って、後日引っ越したんですけど。


この件だけで、一概には言えないけれど、お味噌がうまく醗酵できる環境と、人が過ごしやすい環境は通じるものがあるのではと感じるようになりました。


お味噌は、ある意味、生活に適した環境のバロメーターでもあるのかなと思うようになりました。


 美味しいお味噌が出来るのに適した環境は、四季の温度差があって、朝晩の温度差もあって、涼しくて風通しのいい所。


今、住んでいる茅ヶ崎では、その点でも恵まれてると思います。


結婚後、都内で家を探したけれど、結局、茅ヶ崎に住むことになって、最初は都心から離れていることに不便を感じるかなと思いましたが、味噌を気持ち良く作れる環境は、生活するのにもいい環境だと感じています。


美味しいものを食べ、大切な家族や仲間と他愛もない話ができて、居心地いい所で健康的に住めることが私にとって一番大事。


心地よさを選べば、間違いないんだと実感中です!」

 日々、食住の大切さを教えてくれる、健康的な生活を支えてくれる、手作り味噌。

この秋は、昨年、生徒さんが仕込んだ味噌が出来上がる頃。

どんな美味しいお味噌ができるか楽しみだとか。


 

Profile

モデル、食養アドバイザー

諏訪 彩折さん

モデル、食養アドバイザー

諏訪 彩折さん

1992年、雑誌『プチセブン』専属モデルでデビュー。その後、ファッション誌、CMなどで活躍。2002年から有機栽培大豆と有機栽培玄米糀、昔ながらの塩を使ったお味噌造りを始める。2014年11月原宿にあるウラノスティアお料理レッスン『都会でも出来る手造りお味噌入門』講師に就任。2015年雑誌『anan』の『美腸ラボ』イベント講師を務めるなど、活動の幅を広げている。

Saori Suwa's
FAVORITE TIPS

BOOK

『水は答えを知っている』

江本 勝 著

美しい言葉をかけた水の結晶は美しく、汚い言葉をかけた水は結晶化しないという話。きれい、美しいということは、きっとバランスが良いということ。そういうことを大事に気持ちいいことを選んでいくことが幸せにつながっていくってことを教えてくれる本。

MOVIE

『天のしずく』

生まれてから命絶えるまで、日々、口にするスープ。一杯のスープが、四季の変化を感じさせる話に日本の食材の大切さを教えさせられます。田の米、畑の大豆は、日本の宝だとも教えてくれた映画。「大豆100粒運動」で子供達が大豆を育てる姿にも引き込まれました。

PEOPLE

ひなた農園 日向実香さん

もともと都内のお花屋さんで働いていたそう。ご夫婦で科学薬品を使わずに、出来る規模で大切に農作物を育てている姿勢にとても共感し尊敬しています。電話で味噌や子育ての話でも盛り上がっています。いつか直接お会いしたい!