
Interview
これからの時代を拓く!新潟燕三条発“好きなことだけ!”を仕事にする会社
久保さんがスノーピークに入社するきっかけは?
「2009年入社なのですが、転職してきて。うち中途入社も結構多くて。」
アウトドア関係から?
「いえ。湘南エリアで輸入車販売のセールスマンをやっていたんですよ。
元々アウトドア好きで。子どもの頃は、父親にキャンプに連れて行ってもらったり。
大学生の時、バイクで国内の世界遺産を回る旅をしまして。
学生でお金がなくて、昔の道具を引っ張り出してバイクツーリングでキャンプをして。
それがきっかけでまたキャンプをするようになって。
前の会社も面白かったんですけど、ライフスタイルそのものを提案する仕事が出来たら面白いかなと思って、転職したんです。
小売スタッフとして入社して埼玉店に勤務して、二子玉川店オープン立ち上げの店長を務めて、2011年に新潟のヘッドクォーターズ本社が出来て、こちらに異動してきました。」
新潟でお仕事をされるようになって実際どうですか?
「そうですね。
実家は横浜、生まれは沖縄なんですよ。
親父の転勤でいろいろな場所に行ったので。土地を離れることに、そんなに抵抗はなくて。
でも、新潟に来てからの方が断然、面白いですね。」
新潟の特徴的なところって?
「新潟というか、特に、この燕三条という地域は、“ものづくり”でつながっている感があって。
こっちに来てから感じるのは、ものづくりの背景を身近に感じることが出来ること。
出来あがっていく過程や、その裏側がこの場所では見えるんですよね。
実際、作っている人が身近にいっぱいいらっしゃるし、その人達が情熱を持って作ってるのを目の当たりにして、その思いが感じられると、ものに対する見え方も変わってきて。
これを作っているのは、あの人だよねって分かって買うと、消費って感覚がちょっと変ってきて、豊かな気持ちになります。
1つの商品を作り上げることだったり、何かイベントを開催するのもそうですけど、バックグラウンドが見えることがすごく面白いなと。」
スノーピークさんの商品のパーツは燕三条の金属工場さんで作られているんですよね?
「そうですね。
僕らの会社はそもそも先代が自分で使うために登山用品を作るところからアウトドア事業がスタートしていて。
それも自分達だけではなく、この街で代々ものづくりをしてきた職人さん達の技術にお世話になって商品を作り出したのが始まりでして。
山井社長もよく言うんですけど、スノーピークはこの街に昔から脈々とある、ものづくりの技術を、ライフスタイルに変換するプラットホームのような会社です。
燕三条の職人さんの技術があって、それをライフスタイルに落としこんで商品化するのが僕らの役割というか。
他企業との横のつながりも強くて。
自然に自分のところじゃない企業さんのことをお互いに話題にし合っているっていうのはすごい面白い。」
↑『燕三条 工場の祭典』でのスノーピークさんでの見学の様子。普段のオープンファクトリーでは窓越しに見るのですが、この日は特別に工場内に入って間近で工場の様子が見ることが出来ました。
金属加工の産地、新潟県燕三条地域の企業さんがオープンに、フラットに、みんなでつながって街を盛り上げていこうという姿勢で工場を一般開放するイベントにまで発展したのが『燕三条 工場の祭典』(2013年より毎年10月上旬に開催)ですよね。
元々、スノーピークさんが、工場を一般公開して見学できるオープンファクトリーという仕組みを始めたのがきっかけとお聞きしましたが。
「そうなんです。工場の祭典の企画自体は三条市さんと実行委員会さんが立ち上げたものなのですけれど。
私達は、新社屋を建ててからいち早くオープンファクトリーを実現し、お客様を受け入れてきました。」
実際、スノーピークさんのオープンファクトリーの反響はいかがですか?
「ヘッドクォーターズは、本社機能と直営店、そして工場が併設しています。
一年中、工場見学ができるように対応していて、アフターサービスなどの様子も見ることが可能です。
年々、工場見学をされる方は増えていて。
2015年(11月現在)は、約8千人ほどです。商品が作られる現場を見たいというお客さんも増えていますし。
企業研修とか、商工会議所とか、団体で来られる方が多いです。
“こういう会社のあり方もあるよね”って見学に来られる。
注目度は年々、上がってますね。」
「こんな会社ですので、世界一ユーザーさんに近い企業だと自負してまして。
これまでもユーザーさんの声を製品やサービスにフィードバックして、ものづくりをしてきたのですけれど。
例えば、スノーピークウェイというキャンプイベントがあって。2015年は全国8ヶ所で開催したのですが。
社長も含め社員が参加してお客さんと一緒にキャンプを楽しむんです。
焚き火を囲んで、自然に交わす会話の中から、いろんな要望や意見が次々出てきて。実際の製品やサービスの開発にフィードバッグをいただいています。
イベントの時だけじゃなくて、365日常にそういう環境があったらいいよねっていうのが、ヘッドクォーターズにキャンプフィールドを設けた理由の1つです。
ここは単に一事業として運営しているというより、ユーザーさんとのコミュニケーションを深めるための場所でもあって。
もっと僕らのことを知って欲しいし、僕らもお客さんと関わりながら仕事がしたいし。」
社員さんで仕事が終わった後に泊まる方がいらっしゃるとか?
「います、います。普通にやってますよ。みんな。」
それは開発した商品を試すためにとか?
「商品をテストすることもあるのですが、純粋に僕らの懇親の場としても使っています。
東京だと“終電まで1杯飲み行こうよ”となるところが、“今日は、ここで飲もうよ”ってことになる。
テントがあって泊まることも出来ますし。シャワー室もありますので。着替えだけストックしておけば、いつでも泊まれる環境です。
新入社員の歓迎会とか、他部署との懇親会とか。バーベキューをやったりすることも多いですね。」
「それから、今までは、お客さんとのミーティングは当然、会議室でしたが、ここが出来てからは、とりあえずキャンプしましょうってなる!
昔からの取引先の方も、初めての方も、一緒にキャンプして、泊まって、じっくり話して、“スノーピークはこれなんですよ”ってことを感じていただく。
“僕らがやってることって、こういうことなんです。楽しいでしょう!”って、ここで実際に体験していただけるので。
おそらく、どんな商談よりも、そういった時間の方が実は重要で。」
↑併設するキャンプフィールドの美しい景色が社内から見渡せます。
「開発のトップが、“オフィスでアイディア考えるな”ってよく言ってて。
実際遊びに行って、その場でちゃんと感じたことを具現化するものづくりの仕方をしています。
“自分達が欲しいモノを作ろう”って。基本的に自分達が欲しいもの以外は作らない会社なので。
売れることだけを考えて商品を作ろうなんて発想はないんですよね。
2015年でいえば70ぐらい新しいアイテムを出していて、2016年も同様にたくさんの製品をリリースしました。
同時に、“自分達が欲しい=お客さんが求めている”かどうかのジャッジはすごく厳しいですね。
リリースに辿り着くまでのハードルはとても高いです。
商品化出来なかったものも多いのですが、その代わりリリースされる商品は愛情こめて思い入れを持って世に送り出すので。
お店に並ぶまで開発担当者が全部1人でやるんですよ。
イメージ、スケッチを書くところから、地元の工場さんに足を運んでサンプルを作るところから、価格交渉も含めて、もちろん途中で相談とかはあるんですけど。
みんなそれぞれ個性があるので、誰が作ったか聞かなくてもなんとなくわかるんですよ。こういう商品を作るのはあいつだなって。」
自分が作った商品だから思いいれもひとしおですね?
↑安定感とコンパクト性を両立したストーブ“レギ”(¥8,900)。スノーピークサイトより。
「2015年のグッドデザイン賞のベスト100と、ものづくりデザイン賞に“レギ”というストーブが受賞することができました。
ようやく商品化されたアイテムを、キャンプイベントでお客さんが絶賛したらしくて。
喜んだ社長が、それを作った社員に“○○さんが、おまえの作った商品をとても褒めてくれてたぞ”って言ったら、泣いたって言うんですよ。
そのくらい情熱を注ぎこんでものづくりしている。
売れる売れないよりも、“自分が本当にいいと信じたものをお客さんに認めていただけてうれしい”という思いが僕らのものづくりの生命線なのかなと思います。
ユーザーさんが幸せになるかどうかってところでジャッジするので。
何をやるにも、まず、お客さんの顔を思い浮かべると言うか。」
そんな発想から、テント内で炭火が使える“ラウンジシェル”のような革新的な商品が生まれてくるんですね。
↑ラウンジシェル¥148,000(税別) スノーピークサイトより。
「ラウンジシェルのようなものは、今まで世に無かったですね。
商品化が難しく、危険性もあるので、どこも取り組んでなかったんですよね。
それを安全に使えるように、あえてチャレンジしていくのがスノーピークです。」
↑ラウンジシェルの構造。スノーピークサイトより。炭火で発生する一酸化炭素を効率よく排出する構造になっています。
「より贅沢なキャンプをしたいと望むユーザーさんのニーズに応えるために出てきた商品。
少なからず自分達が日々、キャンプをしているので、その中から出てくるアイデアと机の上だけで考えてるものはやっぱり違うと思いますし。
ただ取り扱い間違えると大変危ないので、店頭でうちのスタッフや教育された人間を必ず配置し、きちんと使用方法を説明して、署名をいただいて販売する形をとっています。
そういう販路の作り方も僕ららしいのかなと。」
社員の方はみなさんアウトドア好きなんですか?
「もちろん!
うちは、学歴を一切問わないんですよ。
今、本部長クラスも高卒の方がいたり。
大学もどこを出てなきゃいけないとか全くなくて。
唯一問われるのが、“キャンプ好きか”ってことと“スノーピークが好き”か。それだけです。
まずは僕達がユーザーであることが大前提なので。
自分達が根っからのアウトドア好きのユーザーであるからこそ、ものづくりも出来るし、サービスも開発できる。」
山井社長の本のまんまですね。
「会社のことって、普通だったら言えることと言えないことがあると思うんですけど、あの本って普段、社内で言ってることしか書いてないんですよ。
対外向けだから体裁よく書いてることなんて一切なくて。
普段僕らに伝えてくださっていることがそのまま書かれている。」
↑山井社長が執筆された話題の書『スノーピーク「好きなことだけ!」を仕事にする経営』(日経BP社)
山井社長自身もよくキャンプされているんですか?
「してますね。年間で40泊~60泊ぐらいはしてるんじゃないですかね?
スノーピークウェイのキャンプイベントも、スケジュール的によっぽど無理でなければ、ほぼ参加して。
昨年も全国をスタッフと一緒に回ってました。」
アパレルのラインもスタートしましたよね?
「そうですね、山井社長の長女がアパレル部門を立ち上げて、今春で3シーズン目になるんですけど。
すごく力を入れています。
僕らの会社は、“人と自然をつなぐこと”と、“人と人をつなぐこと”を考え、たまたまその一つの提案としてオートキャンプをテーマに今まで成長してきたんですけど。」
「アパレルもうそうですけど、いろんなアプローチが出来るよねと。
今、“アーバンアウトドア”という言葉を使っているんですけど。
アウトドアって、どうしても都市にいる人が郊外に出かけてゆっくりとした時間を過ごすものと考えられがちなのですけれど。
僕らは、もっと都心の生活にアプローチ出来ないかということを始めていて。
例えば、マンションの1階って、なかなか売れないんですよね。住宅メーカーの三井不動産レジデンシャルさんとタイアップして、1階だからこその付加価値を創り出すような、楽しい空間をコーディネートするサービスを展開し始めています。
“半ソト空間”と呼んでいるんですけれど。
1階はベランダの代わりに、ちょっとした庭を持つことが出来るので、そこにスノーピークの日よけタープなどのアウトドアギアをそろえて、家庭菜園だけではなく、ガーデンパーティとか、都心の住空間において一番身近にある庭という自然を楽しく有効活用しましょうという提案をさせていただいています。
2015年の10月には工務店さんとコラボしたお店を2店舗オープンしていまして。
工務店さんの中にスノーピークのストアを設けて、そこでスノーピークのキャンプ用品が買えるようになっています。
それは今までにはなかったお客様に向けての販路となる事業で。アウトドアに今まで興味が無かった方にもアプローチしています。
キャンプはやらないけど、庭でバーベキューを楽しみたい方達に向けて、スノーピークのアイテムを使ったガーデンスタイルを提案したり。
自然とつながるきっかけ作り。
テントでキャンプに行かなければアウトドアは出来ないじゃなくて、もっと身近なところからアプローチして。
僕達は、“野遊び”って言葉を使ってるんですけど。
都心の庭先のテラスで料理をしてランチを食べたり、コーヒーを沸かして淹れて飲むだけでも、開放的でリフレッシュ出来たり、会話がはずんだり日々の生活が楽しく豊かになるのではないかと。
都市生活者にアプローチして今までになかった価値観を生み出すというスタイルでやっています。」
久保さんは以前は首都圏で勤務され都会暮らしをしていたとのことですが、こちらに来て生活の価値観って変わりました?
「変わりましたね。
妻とも話すんですけど、ものを買う時に、選び方が変わりましたね。
昔は安ければいい、とりあえず間に合えばいい的な買い方をしていたのですが。
最近は、高くてもいいから一生使えるものをちょっとずつ増やしていこうって。
僕らのものづくりもそうなんですけど、消耗品というよりは、一つ一つ気に入ったものを長く大切に使いたいんですよね。
お箸は、燕三条のマルナオさんのを使うようになりました。
一膳一万円近くして、正直、高いじゃないですか。
安い箸なんて買おうと思えばいくらでもあるし、買い替えた方が安いのかもしれないですけど。
でも、寺社を装飾する彫刻で創業したマルナオさんの箸は、職人さんの伝統の技が注ぎ込まれていて、使いやすさはもちろん美しいんですよ。
素材の木も黒檀や紫檀などこだわっているし。そうすると毎日の食卓を囲む時間がちょっと豊かになる。
爪切りもSUWADAさんのを使ってます。
世界有数の刃物産地、三条市を代表する由緒あるメーカーさんというのもあるんですが、単純に使いやすい。
ヤスリを使わなくても大丈夫なくらい綺麗に切れるとか、爪を切るのが楽しくなる。
刃こぼれしたら直してくれるアフターケアもしっかりしているし。
生産背景とか、作り手のこだわりとか、その商品のストーリーを知っていると、選ぶ理由が明確になるというか。
買うものの選び方にしても、食べ物にしても、時間の使い方にしても、自分のこだわりを持つほうがいいと思うようになりました。
自分が何でこれを選んでるんだろうとか。
仕事だってそうです。何でうちの会社で働いてるんだろうとか。
なんでこの場所にいるんだろうとか。
そう思うようになったのも、この燕三条の人、土地の魅力に影響を受けてるところが大きいかもしれません。」
「地域や自分の会社に対しての愛情が深くて、自分のやってることに対して誇りを持っていて熱く語れる人がすごく多い。
会社の、どんな人が、どんなものを作ってるのか知ると、他じゃなくて、それを選ぶじゃないですか。
飲食店とか選ぶ時も、こだわりのあるお店を選ぶようになりましたし。
安い高いじゃなくて。
美味しいのはもちろんなんだけど、大将の感じがいいんだよねとか。
そういう店は、たいてい顔見知りになって、よくしてくれる。
“こんにちは”って入れるお店が増えましたね。
東京にいた時は、行きつけの店なんてなかったですからね。
日常的に作り手の顔が見えるというか、そういう会社やお店がいっぱいあるんで。
新潟、この地域ならではなのかもしれないですね。
東京に寄せていないというか。
今、地域活性とかって地方のいいところを、一生懸命、東京にPRしなきゃいけないって流れがあるじゃないですか。
でも、いちいち売りこむ必要なんてないと思いますね。
ここみたいに、住んでいる人が自信を持って地元スタイルを貫いて充実した生活を送っていれば、それを見た外の人が、なんだか楽しそうって自然に集まってくるみたいな。
僕みたいに何も考えずに転勤してきて、都会暮らしは全然嫌いじゃないんですけど、今、東京に戻れって言われたらちょっと嫌ですもんね。
こっちの方が魅力的だし、楽しいので。」
「働き方の価値観も変りました。
これは新潟に来てというよりも、スノーピークに入ってですね。
転職前は、会社がどうのより、自分がいくらもらえるかが大事でした。
同期の友達と比べて、給料はいいのか、悪いのかばっかり考えてました。
でも今は、給料をもらってうれしいとかじゃなくて、僕らの仕事が少なからず誰かを幸せにしているってことを実感できることに喜びを感じます。
スノーピークだって企業ですので、成長は求められますし。
ただ業績や数字の話をする時、じゃあ売り上げって何なんだってことになると、必ず社長は“売り上げは、お客さんを幸せにした数でしかない”って言うんですよ。
それが目標に到達しないのであれば、それは自分達の仕事が出来ていなかったということだし。
逆に何か達成出来た時は、自分達がそれだけお客さんを幸せに出来たことだと。
仕事の成果を測るのは、利益がどうこうでなく、“お客さんをちゃんと幸せに出来ているか”ということなんですね。
それが会社の使命として明確に定義されているので。
その上で、適切な売り上げと利益は出さなきゃいけないということで、すごくしっくりくるんですよね。
生活に十分な給料をいただいてるし、お客さんが喜ぶ姿を間近で感じることが出来て、理想的な環境が全部あるから働き方としてはすごく恵まれていると思いますね。
それは、お金には変え難いものだと思いますよね。」
意識の仕方で仕事に対する考え方が変わりますね。
「全く変わります。
そういう理念で共感出来ている仲間と働いているので。」
実際、収益も上がっているとお聞きしていますが。
「おかげさまで、年間約130%の右肩上がりで成長してきています。
僕が入社した時の倍以上にはなっていますので。従業員の数も倍以上になって。
でもそれは、売り上げよりも、共感してくださるユーザーさんがそれだけいらっしゃることがありがたいというか。
それだけユーザーさんに支援していただいてるってことは、僕らが少なからずその方の人生にプラスな関わり方が出来ているのかなと思って、それがうれしいです。」
スノーピークさんはアウトドアの枠を超えてこれから注目度がさらに高まりそうですね。
「そうですね。
自分達がアウトドアのある生活を選択して、その喜びを知っていると思っているので。
キャンプもそうですけど、知らないだけの人にちょっとでも知ってもらえるお手伝いが出来たらという感覚で仕事をしています。
キャンプって昔はサバイバル的なイメージがありましたが、今は、普段よりも贅沢な時間を過ごすための選択肢としてのキャンプとかアウトドアというのもあって。
僕も、普段より良い食材を買って、時間をかけて料理して。
普段より良いお酒持ってきて、日常では味わえない時間を自分達で創り出す楽しみを味わいます。
しかも素敵なロケーションも自分で選んで。
そういう考え方とか、時間の使い方とかの豊かさもあるんですよっていうのを、僕らの仕事を通して伝えられたらいいのかなって思っています。」
スノーピークさんの右肩上がりの好調の理由、伝わりましたでしょうか?
これからの時代、見習うべき点が山ほどあるのではと痛感しました。
もっと知りたいという方は、是非、山井社長の本も読んでみてください!
少年のようにキラキラと目を輝かせてイキイキと仕事の楽しさを語る久保さんのお話を伺いながら、こんなに輝いてるサラリーマンって(私も含め)東京じゃ、あんまり見ないよね~とうらやましく思ってしまいました。
取材後、本社から眺める夕日は、“社員はみんな出社するのが楽しみ”と語る久保さんの言葉に納得の美しさ。ヘッドクォーターズのパワースポット張りの心地よさ、雰囲気の良さは、帰途に着く後ろ髪を引かれるほど格別でした。
併設のキャンプ場、直営店舗もあるので、この最高のロケーションを体験したい方は、とにかく一度、足を運んでみてください。
時代的にもデイリーライフにアウトドアを取り入れる志向が高まる昨今、スノーピーク人気は、ますます高まりそう。
私も一層ファンになってしまいました!
株式会社スノーピーク 国内営業本部 未来推進部シニアマネージャー
久保大輔さん
株式会社スノーピーク 国内営業本部 未来推進部シニアマネージャー
久保大輔さん
1984年沖縄県生まれ。
父親の仕事の関係で、北海道、山口県、神奈川県に在住経験あり。神奈川県で小学校、中学校、高校を卒業。
東京の大学を卒業後、輸入車のセールスとして湘南エリアで勤務。
2009年から株式会社スノーピークへ入社。
3店舗での店長を経て、現在は未来推進部シニアマネージャーを務める。
趣味は大自然の中でビールを飲むこと。インドアの趣味として熱帯魚の飼育もする。
BOOK
『Adventure Life 愛する人と自由な人生を 』
高橋歩 著
大学を中退後、世界一周の旅に出て、出版社を立ち上げた本人が執筆されたエッセイ。一度の人生を自由に生きることを、妻との世界一周の旅や、そこで出会った人々の言葉から学び、それを旅の写真と共に綴った本。
自分の人生を見つめなおし、転職を考えたころに読んだ本で、一度の人生だからこそ好きな事を仕事にしようと、スノーピーク入社のきっかけにもなりました。